2025年8月5日から開幕した「第107回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)」。その中でも、注目の的となっているのが群馬代表の高崎健康福祉大学高崎高等学校(健大高崎)です。
2024年春のセンバツで全国制覇を果たした実力派チームが、今夏の甲子園でも“優勝候補”と目されています。
本記事では、健大高崎の革新的なトレーニング哲学や、2025年夏のベンチ入りメンバー、さらにはプロ野球輩出実績までを調査します。
高崎健康福祉大学高崎高等学校(健大高崎)とは?
学校概要

- 設立年月日:1936年
- 所在地:群馬県高崎市中大類町531
- 設置主体:学校法人 高崎健康福祉大学
- 学科・コース:普通科4コース(特進、大進、普通、アスリート)を展開
硬式野球部の特徴と実績
健大高崎高校野球部の合言葉は「不如人和(ふにょわじん)」。これは「人との和にまさるものはない」、つまり“団結こそ最強”という意味で、全員野球の精神を象徴しています。
さらに、同校を語るうえで外せないのが「機動破壊」という独自戦術。積極果敢な走塁で相手守備に揺さぶりをかけ、心理面でも優位に立とうとする攻めのスタイルが特徴です。
- 全国大会出場歴:
- 春の選抜高校野球大会:8回出場、うち 2024年に初の優勝 を達成
- 夏の甲子園(選手権大会):4回出場(第93回・第96回ベスト8、第97回ベスト16、第106回出場)
- 明治神宮大会:第50回大会で準優勝の実績もあり
- 部員数・設備:部員は約107名、専用グラウンドや強化環境を完備し、力強い戦績を支えています。
健大高崎の強さの根底にある“ホワイト部活”
健大高崎の強さを語る上で見逃せないのが、「ホワイト部活」の思想がチーム運営の根幹にあることです。
従来の高校野球では、理不尽な上下関係や長時間練習、罰走による連帯責任といった“昭和型”の指導が根強く残るケースもありますが、健大高崎はそうしたスタイルとは一線を画しています。
青栁博文監督は、民間企業でのサラリーマン経験を活かし、働き方改革的な視点を部活動にも導入。
スタッフを11人に増員し、分業制を敷くことで監督やコーチの負担を軽減しつつ、選手にも余裕のある練習環境を提供しています。
また、データを用いた客観的な評価制度や、選手の自主性を重視した育成方針も、ブラック部活からの完全な脱却を象徴しています。
選手たちも心身ともに無理なく成長できるため、
- 怪我の予防
- モチベーションの維持
- 実力発揮の最大化
といった“持続可能な成長”を実現しているのです。
つまり、健大高崎の強さは単に戦術や選手の質によるものではなく、時代に即した「ホワイト部活」の仕組み作りに成功しているからだと言えます。

ホワイト部活、初めて聞くよね!昭和型の指導方法じゃなくて、時代に即した仕組みづくりを取り入れることも大事ってことだよね!
専用設備が育てる一流選手たち
健大高崎は、選手が本気で野球に打ち込めるよう、専用寮・グラウンド・室内練習場・トレーニングルームなどを完備。
この充実した環境が、心身のコンディション管理や継続的な技術向上を支えています。
2025年夏のベンチ入りメンバー一覧
2025年春季関東大会時の登録メンバーをもとに、今夏の注目選手を紹介します。
投手陣(背番号順)
- 石垣元気(3年):右投両打/北海道登別市立西陵中
- 小堀弘晴(3年):右投右打/栃木宇都宮市立陽西中
- 下重賢慎(3年):左投左打/北海道釧路市立美原中
- 山田遼太(3年):左投左打/北海道札幌市立屯田中央中
野手陣(背番号順)
- 秋山潤琉(3年)/神奈川県川崎市立高津中
- 杉山翔大(3年)/埼玉県川口市立上青木中
- 伊藤大地(3年)/東京都西東京市立田無第一中
- 加藤大成(3年)/北海道札幌市立福井野中
- 佐藤龍月(3年)/神奈川県川崎市立西中原中
- 石田雄星(2年)/栃木県佐野市立城東中
- 栗原朋希(3年)/東京都駿台学園中
- 田上賢芯(3年)/宮崎市立三股中学
- 高須賀天丸(3年)/西宮市立上ヶ原中
- 牧嶋陽向(3年)/東大和市立第三中
- 鶴岡太一朗(3年)/川崎市立金程中
- 神崎翔斗(3年)/豊田市立末野原中
- 佐伯幸大(3年)/練馬区立中村中
- 島田大翔(3年)/駿台学園中
- 向井翔(3年)/かすみがうら市立下稲吉中
- 石垣聡志(1年)/石垣市立第二中
全国から集まる才能と育成実績
健大高崎の大きな特徴の一つが、全国各地から優秀な選手が集まっている点です。
特に、北海道・東京・神奈川などの野球激戦区出身選手が多く、全国的なリクルート力が際立っています。
過去の入部者を見ても、
- 東日本報知オールスター群馬県選抜:17人
- 高崎中央ボーイズ:11人
- 高崎ボーイズ:9人
と、強豪中学・クラブチームからの選手が揃っており、地元+全国の融合チームとなっています。
プロ野球選手の輩出実績も多数
健大高崎は、プロ野球界への門も開いています。

- 長坂拳弥(阪神タイガース)
- 柘植世那(埼玉西武ライオンズ)
- 田中陽翔(東京ヤクルトスワローズ)
- 清水叶人(広島東洋カープ)
- 是沢涼輔(埼玉西武ライオンズ)
- 下慎之介(東京ヤクルトスワローズ)
- 山下航汰(読売ジャイアンツ)
- 湯浅大(読売ジャイアンツ)
といった現役プロが活躍中です。

多くのプロ野球選手を輩出しているんだね♪
まとめ|
夏の甲子園の優勝候補である、健大高崎の強さの秘密には、どんなトレーニング方法があるのか?ベンチ入りメンバーについても調査し以下にまとめました。
- 青栁監督の革新的なマネジメント
- 健大高崎のトレーニング方法は、「ホワイト部活」と呼ばれる高校野球に大学野球のような自由、そして一般の社会人のような結果主義
- 全国規模でのリクルート力
- 多数のプロ野球選手を輩出する実績
かつてテニスコートで練習していたチームは、今や甲子園の頂点を狙う強豪校へ。8月5日からの戦いに、全国の野球ファンの視線が注がれています。
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