李相日監督の学歴・経歴にデビュー作を調査!【スイッチインタビュー】

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2025年9月19日に放送されるNHKの「スイッチインタビュー」で、映画「国宝」の大ヒットで再び注目を集める映画監督・李相日(リ・サンイル)氏と、彼の盟友として知られる俳優・妻夫木聡氏の対談が実現する。独特のアプローチで役者から鬼気迫る演技を引き出すことで定評のある李相日監督の演出術の秘密に迫るこの番組を前に、改めて李相日監督の学歴・経歴・デビュー作について調査しました。

李相日(リ・サンイル)監督のプロフィール

https://eiga.com/person/76902/

本名:李相日(リ・サンイル、朝鮮語:이상일)
生年月日:1974年1月6日(51歳)
出身地:新潟県(4歳で神奈川県横浜市に移住)
国籍:朝鮮民主主義人民共和国
民族:朝鮮族(在日朝鮮人三世)
職業:映画監督、脚本家
活動期間:1999年~
代表作:フラガール(2006年)、悪人(2010年)、怒り(2016年)、国宝(2025年)
主な受賞歴:日本アカデミー賞作品賞・監督賞(「フラガール」「悪人」)、ぴあフィルムフェスティバル4部門独占受賞(「青~chong~」)

李相日 学歴

李相日監督の父は新潟朝鮮初中級学校で教師を務めており、李相日監督も4歳で横浜に移住後、小学校から高校まで一貫して朝鮮学校に通うという特色ある学校生活を送りました。

高校時代は3年に進級するまで野球部に所属し、スポーツにも打ち込んでいたそうです。
その後、大学は神奈川大学経済学部に進学。大学在学中にアルバイトでVシネマの製作に参加したことが、後の映画人生の転機となりました。このアルバイト体験により映画の世界に魅力を感じた李相日監督は、大学卒業後、映画を本格的に学ぶために日本映画学校(現・日本映画大学)に入学するという異色のキャリアパスを歩むことになります。

李相日 経歴

日本映画学校での学びが、李相日監督の映画人としての基盤を築いた。卒業制作として制作した「青~chong~」(1999年)は、2000年のぴあフィルムフェスティバル(PFF)でグランプリを含む史上初の4部門独占という快挙を達成し、一躍注目を集めた。

しかし李相日監督は一夜にして成功を収めたわけではない。映画学校卒業後は数年間、フリーの助監督として現場で経験を積み重ねた。この下積み時代が、後の監督作品における現場での的確な指示力や俳優との信頼関係構築能力の土台となったのである。

2002年:ぴあスカラシップ作品として「BORDER LINE」で劇場映画監督デビュー
2004年:「69 sixty nine」で村上龍の自伝的小説の映画化を手がけ、宮藤官九郎の脚本とのコラボレーションでも話題
2006年:「フラガール」は、常盤ハワイアンセンターの実話を基にした感動作として大ヒット
第30回日本アカデミー賞で作品賞・監督賞を受賞し、米アカデミー外国語映画部門の日本代表作品にも選出された。
2010年:「悪人」では第34回日本アカデミー賞作品賞を受賞
モントリオール世界映画祭や釜山国際映画祭でも高い評価を得るなど、国際的な監督としての地位を確立していった。

李相日 デビュー作とは?

李相日監督のデビュー作「青~chong~」は、彼の映画哲学の原点とも言える作品なんです。この作品で李相日監督が描いたのは、日常生活の中で誰もが陥りがちな「無関心」という問題だった。在日朝鮮人として複雑なアイデンティティを抱えながら成長した李監督自身の体験が色濃く反映された作品でもある。

https://pff.jp/jp/collection/blue-chong.html

ぴあフィルムフェスティバルでの4部門独占受賞は、単なる技術的な優秀さを評価されただけではない。社会の周縁に置かれた人々の心情を丁寧に描写し、観る者の心に深く訴えかける物語性が高く評価されたのである。この時点で既に、後の「フラガール「悪人」「流浪の月」そして最新作「国宝」まで一貫して貫かれる李相日監督の映画観-「疑問」や「憤り」の先にある「肯定」、そして「慈しみ」と「希望」-の萌芽が見て取れます。

最新作「国宝」への道のり

2025年公開の最新作「国宝」は、吉田修一の同名小説を映画化したもので、歌舞伎界を舞台に芸と血筋にもがき苦しむ人間の壮絶な姿を描いている。公開10日間で観客動員85万人・興収11.9億円を突破し、2週目の週末には前週比143%という驚異的な伸びを示すなど、異例のヒットを記録しています。

李相日監督はこの作品について「歌舞伎役者ではなく、歌舞伎役者に身を賭した人間を描きたかった」と語っており、デビュー作から一貫して追求してきた人間の内面への深い洞察が、伝統芸能という新たな題材を通じて表現されています。

スイッチインタビューで明かされる演出術

9月19日のスイッチインタビューでは、「悪人」「怒り」など3作品で李相日監督とタッグを組んできた妻夫木聡氏との対談が実現します。特に注目されるのは、妻夫木聡氏が新たな境地を獲得したと評される「悪人」の撮影秘話や、最新作「国宝」を試写室で鑑賞した際の率直な感想です。

李相日監督の演出術の特徴は、俳優の内面に深く踏み込み、役柄との一体化を促すアプローチにある。「独特のアプローチで鬼気迫る演技を引き出す」と評される手法の詳細が、盟友との本音の対話を通じて明かされることが期待されます。

まとめ

李相日監督は朝鮮学校から神奈川大学経済学部、そして日本映画学校へと進んだ異色の経歴を持つ
◎デビュー作は「青~chong~」のPFF4部門独占受賞から始まり、「フラガール」「悪人」など数々のヒット作を手がけ国際的評価を確立
◎「青~chong~」で在日朝鮮人としてのアイデンティティと社会への問題意識を込めた作品性を示す
李相日氏の独特のアプローチで俳優の内面に深く踏み込み、鬼気迫る演技を引き出す手法が特徴
◎「国宝」は、伝統芸能を舞台にした人間ドラマで異例のヒットを記録し、再び注目を集める

9月19日(金)の「スイッチインタビュー」では、盟友・妻夫木聡氏との対談を通じて、この稀有な才能を持つ李相日監督の創作の秘密が明かされることが期待される。日本映画界のトップを走り続ける二人の本音の対話に、多くの映画ファンが注目している。

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